相国寺(慈照院の説明立札と承天閣美術館と国書櫃)
相国寺に行きました。
相国寺には、『朝鮮通信使ゆかりの地』説明立札がある、というのは知っていたけど、どこにあるか知らなかった。
何度も行っているので(今回で6回目?)一度くらいは巡り会っても良いのに、全くどこにあるかわからなかった。
今日はいよいよ、自分の進路も決まったし、朝鮮通信使を研究する者として、説明立札は見とかなきゃいけないでしょう(そうか?)と思い、きちんと場所を調べて行った。
説明立札があるのは、相国寺慈照院のとのこと。
地図で見たら、法堂や開山堂などメイン所からだいぶ離れている。何なら北門の外にある。これは、きちんと調べて行かないと、絶対巡り会えないわ…と自分でも笑ってしまった。
語句説明割愛、江戸時代、対馬の以酊庵に、慈照院から5人、輪番僧侶が派遣された(ざっくり、慈照院の5人の僧が朝鮮外交文書の起案、作成などを行った)ということで、朝鮮通信使に関する詩文や絵画資料が数多く残っているそうだ。
普段は非公開、とあり、これ絶対「京の冬の旅」*1で公開されるやつやん‥と思ったら。ズバリ正解、2019年の冬に特別公開してた‥。
ええええ、次の特別公開いつ?今年の冬だったら泣く(もう京都に居ないので‥)。
そして、もう一つの相国寺にいった目的。
相国寺の承天閣美術館の「武家政権の軌跡-権力者と寺」展を見に行くためだった。
承天閣美術館に行ったことなかったから、という単純な好奇心もあるが、江戸時代の朝鮮外交に大きく関わっている京都五山(相国寺、天龍寺、建仁寺、東福寺)のうちの美術館なら、何らかの朝鮮半島所縁のものでもあるんじゃね?
とかいう、いずれにしても軽い気持ちだった。
そしたら、はい、ありました^^
68.69.70
が朝鮮通信使関係!
特に国書櫃にテンション上がった!
館内撮影禁止だったので、雑に描いてみた。
(ホント、バランス感覚ゼロ、自分の記憶のためなので、絵に詳しい方、生暖かくみてください‥)
ところで、この櫃は相国寺所有で、相国寺の僧が輪番僧侶だった時に使ってたと思われるが、この中に入っていた国書は、日本側の国書?朝鮮側?
勝手に日本側だと思ってたけど、調べてみよう!
それにしても、国王の書とか、単なる歴史ドラマの登場人物だと思ってた朝鮮国王が、本当に実在したということを実感する。ドラマで見るような、ドロドロしてただけじゃなく(言い方)、ちゃんと政治もしていたんだな、と。
こんなふうに、バーチャルがリアルになる瞬間が、とてもとても面白い。
閑話休題。
個人的な見解だが、京都のお寺の中には、言い方を選ばず言うと、「お金の‥匂いが‥ぷんぷん‥(きっと‥お金がたくさんある‥」というお寺もいくつかある中、相国寺は、そういうのとはなんか違う。
や、絶対に金持ちだ。それはわかる(怒られる笑)。
でも何て言うんだろう、成金ではない。元々お金を持つ資格のある人がお金を持ってる感じ、お金に振り回されない余裕を感じる。そんな、品のあるお寺(うまく例えられない笑)
更に余談だが、観光業的には、相国寺の承天閣美術館は、月曜日も空いてる美術館だから、「月曜日だけど美術館に行きたい」という困ったちゃん観光客を送りこめるところも、本当にありがたい笑。
ということで、何度も行ったのに、法堂の天井画の龍と方丈しか覚えて無かったけど、やっと朝鮮に巡り会えた。とても嬉しい。
承天閣美術館には、高麗時代の石塔もあった!(逆光‥)
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京都での生活も残り少ないですが、京都は本当に朝鮮通信使との縁が深い土地のひとつなので、出来る限りのフィールドワークをしておこうと思います^^
*1:冬の閑散期に普段未公開の寺社仏閣を公開して、観光客を呼び込むキャンペーン